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ヒスイ原石

ヒスイ原石

ヒスイは主にヒスイ輝石という鉱物からできています。微細な結晶の集合体であるため、学者は「ヒスイ輝石岩」と呼ぶこともあります。
ヒスイには緑色以外にも白、淡紫、青、黒、黄、オレンジ、赤褐色などさまざまな色が知られていますが、糸魚川では黄~赤褐色以外の色のものが発見されています。微細な結晶がからみ合っているのでヒスイは「堅いけれど硬くない石」とされています。傷付きやすいけれど壊れにくいのです。

明星山

明星山

小滝川ヒスイ峡の目の前にある絶壁が明星山の南壁です。この山の標高は1188.5mあり、エキスパート向けのロッククライミングの場所となっています。岩壁を作る石灰岩は約3.3~2.5億年前の古生代石灰紀~ペルム紀にできたもので、熱帯付近の海底火山にできたサンゴ礁がプレートの運動によって移動してきたものです。明星山の岩壁には非常に特徴的な生物や植物、化石などが存在し、また山頂からは焼山や雨飾山をはじめ、北アルプスが一望できる、魅力あふれる山です。

化石

化石

石灰岩は化石の宝庫だということをご存じですか?この石灰岩でできている明星山には、大昔のサンゴ礁に住んでいた生物の化石が眠っているとい言われています。実は、この明星山と青海にある黒姫山は約3億年前はサンゴ礁だったのです。古太平洋にあった海底火山の頂上にできたサンゴ礁が、巨大なプレートにのって南の海からはるばると移動してきたことがわかっているのです。石灰岩から見つかるの化石の代表的なものには、サンゴ、ウミユリ、コケムシ、腕足類、フズリナがあります。熱帯の海から山奥にたどり着いた化石を発見できるかもしれません。

小滝炭鉱

小滝炭鉱

赤禿山の北東斜面には炭鉱があり、大正時代と昭和時代初期~中期に採掘が行われていました。石炭は索道やトロッコで現在の小滝駅付近まで下ろされ、さらに運ぶためのトロッコのレールが糸魚川駅付近まで敷設されていたそうです。しかし、不況により急速に衰退し、大正13(1924)年には閉山しています。小滝炭鉱の石炭は来馬層群の砂岩と泥岩層にあり、全体の厚さは約170mで、その中に10~150cmの炭層が7枚ほど含まれていましたが、連続性が悪く、採掘の効率は良くなかったとされています。

鳴り岩

鳴り岩

小滝地域では山奥からヒュルヒュルと奇妙な音が聞こえるという伝説があり、昔からたいへん気味悪がられたといいますが、実はこの音は強風により丸くあいたたくさんの穴に、空気が通るときに鳴る音なのです。風食(タフォニ)といい2008年に確認されましたが、海岸にあることが多く、山間部では珍しいものです。

来馬層群

来馬層群

中世期ジュラ紀前期(約2億年前)の地層であり、ジュラ紀の前半に浅海、内湾、湖、河川で堆積した、主に砂岩、泥岩、礫岩からなっている地層です。これらの岩石が整然と積み重なって地層を形成しており、それぞれの地層が交互に繰り返す互層をなしています。 「来馬」とは、長野県小谷村来馬から付けられたもので、これらの地層は小滝川の他にも大所川や上路川、境川支流など広く分布しています。

ムラヤママイマイ

ムラヤママイマイ

1971(昭和46)年に柏崎農業高校教諭の村山均氏が明星山で発見、1976(昭和51)年に国立科学博物館の波部忠重により記載された新種のカタツムリです。絶滅危惧種で、山頂にすむものは殻が高く、岩壁にすむものは殻が平べったくなっている珍しいカタツムリです。